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在留特別許可の解説

在留特別許可とは

 例えば外国人である本人や配偶者がオーバーステイや一定の刑罰法令に違反している場合、強制送還(退去強制処分)が決定すると引き続き日本に在留することが出来なくなります。これを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。

 

 入管法によれば、日本に滞在する外国人が退去強制事由(オーバーステイや一定の刑罰法令違反)に該当する場合、その外国人は退去強制手続に付され、強制送還されることになります。ただし、実際に退去強制事由に該当するけれども日本に在留し続けたい場合、法務大臣に異議の申出をすることで、特例として在留が許可されることがあります。これを在留特別許可といいます。在留特別許可がされる場合、在留資格や在留期間が指定された上で、その外国人は適法に日本に在留することが出来ます。

 

 入管法によれば、次のいずれかに該当する場合に在留特別許可がされる可能性があります。

 

① 永住許可を受けているとき

② かつて日本国民として日本に本籍を有したことがあるとき

③ 人身取引等により他人の支配下に置かれて日本に在留するものであるとき

④ その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき

 

 この異議の申出に対して、法務大臣は異議の申出に理由があるかどうかを裁決します。その結果、異議の申出に理由があるとの裁決がなされた場合、その外国人は放免されます。一方で、異議の申出に理由がないとの裁決がなされた場合、すぐに退去強制令書が発付されることになります。

 

 在留特別許可は「この基準を満たせば必ず許可になる」といったものではなく、法務大臣の自由裁量によるものとされています。誤解されやすいのですが、在留特別許可は退去強制手続に対して法務大臣に異議の申出をした際のあくまで例外的な特例措置ですので、「在留特別許可の申請」という個別の申請手続はありません。

 

 また、上記のうち④の「その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき」について、具体的な法律上の基準は定められていません。代わりに、入国管理局より「在留特別許可に係るガイドライン」が公表されており、このガイドラインにある「積極要素」(在留特別許可の方向)と「消極要素」(退去強制の方向)との双方を比較しながら在留特別許可の可能性を探ることになります。

 

 以下に、在留特別許可にあたっての基本的な考え方と、拒否判断における「積極要素」「消極要素」についてご紹介します(法務省ホームページ「在留特別許可に係るガイドライン」より)。

 

第1 在留特別許可に係る基本的な考え方及び許否判断に係る考慮事項

 在留特別許可の許否の判断に当たっては,個々の事案ごとに,在留を希望する理由,家族状況,素行,内外の諸情勢,人道的な配慮の必要性,更には我が国における不法滞在者に与える影響等,諸般の事情を総合的に勘案して行うこととしており,その際,考慮する事項は次のとおりである。

 

積極要素

 

積極要素については,入管法第50条第1項第1号から第3号(注参照)に掲げる事由のほか,次のとおりとする。

① 特に考慮する積極要素

(1) 当該外国人が,日本人の子又は特別永住者の子であること

(2) 当該外国人が,日本人又は特別永住者との間に出生した実子(嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子)を扶養している場合であって,次のいずれにも該当すること

ア当該実子が未成年かつ未婚であること

イ当該外国人が当該実子の親権を現に有していること

ウ当該外国人が当該実子を現に本邦において相当期間同居の上,監護及び養育していること

(3) 当該外国人が,日本人又は特別永住者と婚姻が法的に成立している場合(退去強制を免れるために,婚姻を仮装し,又は形式的な婚姻届を提出した場合を除く。)であって,次のいずれにも該当すること

ア夫婦として相当期間共同生活をし,相互に協力して扶助していること

イ夫婦の間に子がいるなど,婚姻が安定かつ成熟していること

(4) 当該外国人が,本邦の初等・中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。)に在学し相当期間本邦に在住している実子と同居し,当該実子を監護及び養育していること

(5) 当該外国人が,難病等により本邦での治療を必要としていること,又はこのような治療を要する親族を看護することが必要と認められる者であること

 

② その他の積極要素

(1) 当該外国人が,不法滞在者であることを申告するため,自ら地方入国管理官署に出頭したこと

(2) 当該外国人が,別表第二に掲げる在留資格(注参照)で在留している者と婚姻が法的に成立している場合であって,前記①の(3)のア及びイに該当すること

(3)当該外国人が,別表第二に掲げる在留資格で在留している実子(嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子)を扶養している場合であって,前記1の(2)のアないしウのいずれにも該当すること

(4)当該外国人が,別表第二に掲げる在留資格で在留している者の扶養を受けている未成年・未婚の実子であること

(5)当該外国人が,本邦での滞在期間が長期間に及び,本邦への定着性が認められること

(6)その他人道的配慮を必要とするなど特別な事情があること

 

消極要素

 

消極要素については,次のとおりである。

① 特に考慮する消極要素

(1) 重大犯罪等により刑に処せられたことがあること

<例>

・凶悪・重大犯罪により実刑に処せられたことがあること

・違法薬物及びけん銃等,いわゆる社会悪物品の密輸入・売買により刑

に処せられたことがあること

(2) 出入国管理行政の根幹にかかわる違反又は反社会性の高い違反をしていること

<例>

・不法就労助長罪,集団密航に係る罪,旅券等の不正受交付等の罪などにより刑に処せられたことがあること

・不法・偽装滞在の助長に関する罪により刑に処せられたことがあること

・自ら売春を行い,あるいは他人に売春を行わせる等,本邦の社会秩序を著しく乱す行為を行ったことがあること

・人身取引等,人権を著しく侵害する行為を行ったことがあること

② その他の消極要素

(1) 船舶による密航,若しくは偽造旅券等又は在留資格を偽装して不正に入国したこと

(2) 過去に退去強制手続を受けたことがあること

(3) その他の刑罰法令違反又はこれに準ずる素行不良が認められること

(4) その他在留状況に問題があること

<例>

・犯罪組織の構成員であること

 

第2 在留特別許可の許否判断

 在留特別許可の許否判断は,上記の積極要素及び消極要素として掲げている各事項について,それぞれ個別に評価し,考慮すべき程度を勘案した上,積極要素として考慮すべき事情が明らかに消極要素として考慮すべき事情を上回る場合には,在留特別許可の方向で検討することとなる。したがって,単に,積極要素が一つ存在するからといって在留特別許可の方向で検討されるというものではなく,また,逆に,消極要素が一つ存在するから一切在留特別許可が検討されないというものでもない。

 

 上記の第2に「単に,積極要素が一つ存在するからといって在留特別許可の方向で検討されるというものではなく,また,逆に,消極要素が一つ存在するから一切在留特別許可が検討されないというものでもない。」とある通り、一つ積極要素があって消極要素が無ければ在留特別許可になるかというと必ずしもそうではなく、また消極要素が一つあっても積極要素との比較検討により在留特別許可になる場合もあります。

 例えば、積極要素の中でも「特に考慮する積極要素」「その他の積極要素」に分かれますが、「その他の積極要素」の中の(1)、つまり外国人がオーバーステイ等で不法滞在者であることを自分から入国管理局に申告をして、その他の消極要素が無いとしても、それだけで許可になる事例は現時点ではありません。

 それに対して、「その他の積極要素」の中の(2)、つまり外国人が身分系在留資格をもって在留している配偶者がいて、その結婚が仮装、形式的でない場合、他の消極要素の有無や程度にもよりますが許可になる事例が多くあります。

 このため、在留特別許可の申請に必要な書類を不備なく揃え、積極要素を備え他の消極要素も特に無いから大丈夫かというと必ずしもそうではなく、またその立証資料が不足していることにより在留特別許可がおりないケースも多くあります。

 

 「在留特別許可に係るガイドライン」では、上述の考慮事項の他、「在留特別許可方向」で検討する例、「退去方向」で検討する例も以下の通り開示していますので、合わせて参照するのが有効です。

 

<「在留特別許可方向」で検討する例>

・その外国人が,日本人又は特別永住者の子で,他の法令違反がないなど在留の状況に特段の問題がないと認められること

・その外国人が,日本人又は特別永住者と婚姻し,他の法令違反がないなど在留の状況に特段の問題がないと認められること

・その外国人が,日本に長期間在住していて,退去強制事由に該当する旨を地方入国管理官署に自ら申告し,かつ,他の法令違反がないなど在留の状況に特段の問題がないと認められること

・その外国人が,日本で出生し10年以上にわたって日本に在住している小中学校に在学している実子を同居した上で監護及び養育していて,不法残留である旨を地方入国管理官署に自ら申告し,かつその外国人親子が他の法令違反がないなどの在留の状況に特段の問題がないと認められること

 

 上記から、日本人や特別永住者の子供や配偶者であったり、日本に長期間在留していたり、日本で生まれ育った小中学生の子供を育てている場合は、他に法令違反が無ければ比較的在留特別許可がおりやすいと言えます。

 

<「退去方向」で検討する例>

・その外国人が,日本で20年以上在住し定着性が認められるものの,不法就労助長罪,集団密航に係る罪,旅券等の不正受交付等の罪等で刑に処せられるなど,出入国管理行政の根幹にかかわる違反又は反社会性の高い違反をしていること

・その外国人が,日本人と婚姻しているものの,他人に売春を行わせる等,日本の社会秩序を著しく乱す行為を行っていること

 

 上記から、たとえ日本で長期間在住していたり日本人の配偶者がいるといった事情があったとしても、外国人の出入国管理にかかわる重大な違反を犯していたり社会秩序を乱していたりする場合、基本的に在留特別許可はおりないと考えた方が良いでしょう。

 

 入管法によれば、外国人が退去強制事由に該当すると疑うに足りる相当の理由があるときは収容令書によりその外国人を収容することが出来るとされています。仮に収容されてしまった場合、収容期間は原則30日間、やむを得ない自由がある場合には最長60日間となっています。入国管理局はこの最大60日間以内にその外国人に対する処分(在留特別許可とするか、退去強制令書を発付するか、仮放免して在宅で手続をするか)を決定することになるため、収容された場合に在留特別許可を獲得するにはより迅速な手続が求められます。

 

 このように、在留特別許可は自由裁量によることから基準が明確でなく、書類の準備も専門性が高い上、収容中の場合にはスピード感も求められます。個人での申請は難しい場合が多いので、専門家に相談してサポートを受けた方が良いと思われます。

 

2 行政訴訟とは

 上述のように異議の申出を行い、異議の申出に理由がないとの裁決がなされて退去強制令書が発付された場合、更に異議の申出をすることは認められていません(行政不服審査法7条「適用除外」内「外国人の出入国又は帰化に関する処分」)。退去強制令書の発付は退去強制手続における入管当局の最終判断なので、ここから更にとりうる法的手続は、行政事件訴訟法に基づいて裁判所に行政訴訟を提起すること、入国管理局に再審の申出をすることが挙げられます。

 

 行政訴訟や再審の申出は、一旦下された最終判断を覆すものですので、当然ながらいずれもハードルが高くなります。中でも再審の申出は、入管当局の最終判断の取消または撤回を入管当局自体に求めるものですので非常にハードルが高いです。このため、実際は再審の申出をしつつ行政訴訟を合わせて提起するケースも見受けられます。そこで、ここでは退去強制令書が発付された場合の行政訴訟について簡単にご紹介いたします。

 

(1) 行政訴訟の種類

 行政訴訟にはいくつかの種類があります。退去強制処分を阻止したい場合の訴訟の種類としては以下のようなものがあります。

 

① 取消訴訟

② 無効確認訴訟

③ 義務づけ訴訟

 

 このうち、退去強制令書が発付されその処分を取り消したい場合は①の取消訴訟や②の無効確認訴訟(退去強制令書発付処分取消訴訟・無効確認訴訟)を提起することになり、外国人の出入国管理に関する行政訴訟はこれが大半を占めています。

 ①や②の他、処分取消・無効の先の在留特別許可を義務づける義務づけ訴訟を合わせて提起することも考えられます。

 

(2) 行政訴訟を提起する上での注意点

 行政訴訟を提起するにあたって主に注意しなければならない点は以下の通りです。

 

① 出訴期間

 取消訴訟の場合、提起するにあたって一つ注意しなければならないのが出訴期間です。取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月を経過したときは提起することができないとされています。法務大臣の裁決通知書などを通して「処分があったことを知った日」を確認し、万が一すでに6か月を経過している場合は取消訴訟を提起することが出来ません。この場合は、出訴期間の無い無効確認訴訟の提起を検討することになります。

 

② 執行不停止

 取消訴訟などの行政訴訟を提起したからといって、退去強制令書の執行が停止するわけではありません(これを執行不停止の原則といいます)。このため、収容中の場合、訴訟中であっても収容からは解放されず、場合によってはそのまま強制送還されてしまう可能性もあります。これを阻止するには、訴訟提起と共に執行停止の申立てをしなければなりません。

 

③ 仮放免

 1で述べたように、収容令書に基づく収容は最長60日間ですが、退去強制令書に基づく収容は特に期限が定められているわけではなく、数か月、1年以上収容が続く場合もあります。これによる当事者の身体的・精神的・経済的圧迫は相当なものでしょう。②の執行停止の申立てをしてもなお、収容の執行停止は認められない場合も多々あります。このため、退去強制手続についての行政訴訟を提起する場合、訴訟中の収容からの解放を求めて仮放免許可申請をすることも有効です。

 

 仮放免については別ページ「収容・仮放免」でもご紹介します。

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