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就労ビザの解説

就労ビザとは

就労ビザとは

 外国人が日本で働きたい場合に必要な資格として、「就労ビザ」という言葉をまず連想される方も多いのではないでしょうか。

 ただ、法律上この「就労ビザ」という言葉は存在しません。外国人が日本に在留することが出来る資格が「在留資格」として入管法に定められていますが、そのうち働くことが認められる様々な在留資格を一般的に総称して、俗に「就労ビザ」と呼んでいます。

 

 働くことが認められる在留資格とは

 在留資格とは、外国人が日本に在留し、活動できる身分や地位を表す資格を指します。平成28年法務省入国管理局公開の在留資格一覧によると現在33種類の在留資格が定められていますが、そのうち、就労可能な在留資格は以下の18種類です。

外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、興行、技能、技能実習、介護*

* 出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律が平成281128日に公布され、在留資格「介護」が新たに創設され、平成2991日に施行されました。

 身分系在留資格(「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」)と異なり、これら就労系在留資格では、入管法に定義された該当範囲を超えて活動をすることはできません。また、日本で就職するにあたり在留資格認定申請をする場合、就職先の業務内容と自己の学歴や職歴が一致しなければ不許可になってしまうので注意が必要です。

 上記在留資格の中で、特に選択されることの多い代表的な4つの在留資格(以下、ビザとも呼びます)は「経営・管理」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「技能」です。このうち、会社設立や事業経営に関わる「経営・管理」ビザの詳細は別のページでご紹介します。ここでは、一般企業において就労する場合に申請されることの多い「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「技能」の3つのビザについてご紹介いたします。

技術・人文知識・国際業務

該当範囲

 入管法によれば、技術・人文知識・国際業務ビザの該当範囲は以下の通りです。

 

 日本の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動(ただし、在留資格「教授」「芸術」「報道」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「企業内転勤」「興行」を除く。)

 

 このうち、

・「理学、工学その他の自然科学の分野」とは理科系の分野(「技術」)を指し、

・「法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野」とは文科系の分野(「人文知識」)を指します。

 つまり、大学や専門学校を卒業し、その理科系・文科系の技術や知識を活かした、又は外国文化に深く関連する業務を就職先企業で行う場合はこのビザが必要になります。

 具体例としては、以下の通りです。

・技術:SE、プログラマー

・人文知識:営業、経理、マーケティング、デザイナー

・国際業務:通訳・翻訳、企業における語学教師

 

入管法の基準省令によれば、技術・人文知識・国際業務ビザに関する基準は以下の通りです。

 申請人が次のいずれにも該当していること。ただし、申請人が、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法(昭和61年法律第66号)第58条の2に規定する国際仲裁事件の手続についての代理に係る業務に従事しようとする場合は、この限りでない。


① 申請人が自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務に従事しようとする場合は、従事しようとする業務について、次のいずれかに該当し、これに必要な技術又は知識を修得していること。ただし、申請人が情報処理に関する技術又は知識を要する業務に従事しようとする場合で、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格し又は法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する資格を有しているときは、この限りでない。
 イ その技術若しくは知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと。
 ロ その技術又は知識に関連する科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了(その修了に関し法務大臣が告示をもって定める要件に該当する場合に限る。)したこと。
 ハ 10年以上の実務経験(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程においてその技術又は知識に関連する科目を専攻した期間を含む。)を有すること。
② 申請人が外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務に従事しようとする場合は、次のいずれにも該当していること。
 イ 翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務、服飾若しくは室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。
 ロ 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、この限りでない。
③ 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

 要約すると、

1. 仕事内容の専門性

2. 本人の学歴(或いは実務経験)、及び仕事内容との関連性

3. 日本人と同等の報酬

となります。その他、就職先企業の経営状態、本人とその企業との契約状態(雇用契約等)なども審査されるので注意が必要です。

基準省令にある「情報処理技術に関する試験」「情報処理技術に関する資格」については、法務省により以下の通り定められています(法務省「IT告示」より)。

① 我が国における試験で次に掲げるもの

イ 平成八年十月二十日以前に通商産業大臣が実施した情報処理技術者試験で次に掲げるもの

(1) 第一種情報処理技術者認定試験

(2) 第二種情報処理技術者認定試験

ロ 平成十二年十月十五日以前に通商産業大臣が実施した情報処理技術者試験で次に掲げるもの

(1) 第一種情報処理技術者試験

(2) 第二種情報処理技術者試験

(3) 特種情報処理技術者試験

(4) 情報処理システム監査技術者試験

(5) オンライン情報処理技術者試験

(6) ネットワークスペシャリスト試験

(7) システム運用管理エンジニア試験

(8) プロダクションエンジニア試験

(9) データベーススペシャリスト試験

(10) マイコン応用システムエンジニア試験

(11) システムアナリスト試験

(12) システム監査技術者試験

(13) アプリケーションエンジニア試験

(14) プロジェクトマネージャー試験

(15) 上級システムアドミニストレータ試験

ハ 平成二十年十月十九日以前に経済産業大臣が実施した情報処理技術者試験で次に掲げるもの

(1) システムアナリスト試験

(2) プロジェクトマネージャー試験

(3) アプリケーションエンジニア試験

(4) ソフトウェア開発技術者試験

(5) テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験

(6) テクニカルエンジニア(データベース)試験

(7) テクニカルエンジニア(システム管理)試験

(8) テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)試験

(9) テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験

(10) 情報セキュリティアドミニストレータ試験

(11) 上級システムアドミニストレータ試験

(12) システム監査技術者試験

(13) 基本情報技術者試験

ニ 情報処理技術者試験の区分等を定める省令(平成九年通商産業省令第四十七号)の表の上欄に掲げる試験のうち次に掲げるもの

(1) ITストラテジスト試験

(2) システムアーキテクト試験

(3) プロジェクトマネージャー試験

(4) ネットワークスペシャリスト試験

(5) データベーススペシャリスト試験

(6) エンベデッドシステムスペシャリスト試験

(7) 情報セキュリティスペシャリスト試験

(8) ITサービスマネージャ試験

(9) システム監査技術者試験

(10) 応用情報技術者試験

(11) 基本情報技術者試験

② 中国における試験で次に掲げるもの

イ 平成十五年十二月三十一日以前に中国信息産業部電子教育中心が実施した試験のうち次に掲げるもの

(1) 系統分析員(システム・アナリスト)

(2) 高級程序員(ソフトウエア・エンジニア)

(3) 程序員(プログラマー)

ロ 平成二十年十二月二十五日以前に中国信息産業部電子教育中心が実施した試験のうち次に掲げるもの

(1) 系統分析師(システム・アナリスト)

(2) 軟件設計師(ソフトウエア設計エンジニア)

(3) 網絡工程師(ネットワーク・エンジニア)

(4) 数据庫系統工程師(データベース・システム・エンジニア)

(5) 程序員(プログラマー)

ハ 平成二十一年十二月三十一日以前に中国工業和信息化部電子教育与考試中心が実施した試験のうち次に掲げるもの

(1) 系統分析師(システム・アナリスト)

(2) 軟件設計師(ソフトウエア設計エンジニア)

(3) 網絡工程師(ネットワーク・エンジニア)

(4) 数据庫系統工程師(データベース・システム・エンジニア)

(5) 程序員(プログラマー)

ニ 中国工業和信息化部教育与考試中心が実施する試験のうち次に掲げるもの

(1) 系統分析師(システム・アナリスト)

(2) 信息系統項目管理師(インフォメーション・システム・プロジェクト・マネージャ)

(3) 系統架構設計師(システム・アーキテクト)

(4) 軟件設計師(ソフトウエア設計エンジニア)

(5) 網絡工程師(ネットワーク・エンジニア)

(6) 数据庫系統工程師(データベース・システム・エンジニア)

(7) 程序員(プログラマー)

③ フィリピンにおける試験で次に掲げるもの

イ 平成十六年八月三十日以前にフィリピン・日本情報技術標準試験財団(JITSE Phil)が実施した基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

ロ フィリピン国家情報技術標準財団(PhilNITS)が実施する試験のうち次に掲げるもの

(1) 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

(2) 応用情報技術者(アプライド・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

④ ベトナムにおける試験で次に掲げるもの

イ 平成十九年三月二十二日以前にベトナム情報技術試験訓練支援センター(VITEC)が実施した試験のうち次に掲げるもの

(1) 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

(2) ソフトウェア開発技術者(ソフトウェア・デザイン・アンド・ディベロップメント・エンジニア)試験

ロ 平成二十四年三月二十六日以前にベトナム訓練試験センター(VITEC)が実施したソフトウェア開発技術者(ソフトウェア・デザイン・アンド・ディベロップメント・エンジニア)試験

ハ ベトナム訓練試験センター(VITEC)が実施する試験のうち次に掲げるもの

(1) 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

(2) 応用情報技術者(アプライド・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

⑤ ミャンマーにおけるミャンマーコンピュータ連盟(MCF)が実施する試験のうち次に掲げるもの

イ 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

ロ 応用情報技術者(アプライド・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

⑥ 平成二十四年十二月三十一日以前に台湾における財団法人資訊工業策進会(III)が実施した試験のうち次に掲げるもの

イ 軟体設計専業人員(ソフトウェア・デザイン・アンド・ディベロップメント・IT・エキスパート)試験

ロ 網路通訊専業人員(ネットワーク・コミュニケーション・IT・エキスパート)試験

ハ 資訊安全管理専業人員(インフォメーション・システム・セキュリティー・IT・エキスパート)試験

⑦ マレーシアにおけるマルチメディア技術促進本部(METEOR)が実施する基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・プロフェッショナル)試験

⑧ タイにおける試験で次に掲げるもの

イ 平成二十二年九月三十日以前に国立電子コンピュータ技術センター(NECTEC)が実施した基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

ロ 国立科学技術開発庁(NSTDA)が実施する試験のうち次に掲げるもの

(1) 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

(2) 応用情報技術者(アプライド・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

⑨ モンゴルにおけるモンゴル国立ITパーク(NITP)が実施する試験のうち次に掲げるもの

イ 基本情報技術者(ファンダメンタル・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

ロ 応用情報技術者(アプライド・インフォメーション・テクノロジー・エンジニア)試験

⑩ シンガポールにおけるシンガポールコンピューターソサイエティ(SCS)が認定するサーティファイド・IT・プロジェクトマネージャー(CITPM)

⑪ 韓国における韓国産業人力公団が認定する資格のうち次に掲げるもの

 イ 情報処理技師(エンジニア・インフォメーション・プロセシング)

 

 ロ 情報処理産業技師(インダストリアル・エンジニア・インフォメーション・プロセシング)

どのような方が技術・人文知識・国際業務ビザを申請すべきかといった典型的な事例が法務省ホームページに公開されておりますので以下にご紹介します(法務省「「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について」より)。

○ 外国において工学を専攻して大学を卒業し,ゲームメーカーでオンラインゲームの開発及びサポート業務等に従事した後,日本のグループ企業のゲーム事業部門を担う法人との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計,総合試験及び検査等の業務に従事。

○ 外国において工学を専攻して大学を卒業し,ソフトウェア会社に勤務した後,日本のソフトウェア会社との契約に基づき,月額約35万円の報酬を受けて,ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービスに従事。

○ 外国において電気通信工学を専攻して大学を卒業し,同国にある日本の電気通信設備工事業を行う会社の子会社に雇用された後,日本にある親会社との契約に基づき,月額約24万円の報酬を受けて,コンピュータ・プログラマーとして,開発に係るソフトウェアについて顧客との仕様の調整及び仕様書の作成等の業務に従事。

○ 外国において機械工学を専攻して大学を卒業し,自動車メーカーで製品開発・テスト,社員指導等の業務に従事した後,日本のコンサルティング・人材派遣等会社との契約に基づき,月額約170万円の報酬を受けて,日本の外資系自動車メーカーに派遣されて技術開発等に係るプロジェクトマネージャーとしての業務に従事。

○ 外国において工学,情報処理等を専攻して大学を卒業し,証券会社等においてリスク管理業務,金利派生商品のリサーチ部門等に所属してシステム開発に従事した後,日本の外資系証券会社との契約に基づき,月額約83万円の報酬を受けて,取引レポート,損益データベース等の構築に係る業務に従事。

○ 建築工学を専攻して日本の大学を卒業し,日本の建設会社との契約に基づき,月額約40万円の報酬を受けて,建設技術の基礎及び応用研究,国内外の建設事情調査等の業務に従事。

○ 社会基盤工学を専攻して日本の大学院博士課程を修了し,同大学の生産技術研究所に勤務した後,日本の土木・建設コンサルタント会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,土木及び建築における研究開発・解析・構造設計に係る業務に従事。

○ 外国において電気力学,工学等を専攻して大学を卒業し,輸送用機械器具製造会社に勤務した後,日本の航空機整備会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,CAD及びCAEのシステム解析,テクニカルサポート及び開発業務に従事。

○ 電子情報学を専攻して日本の大学院博士課程を修了し,日本の電気通信事業会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の研究所において情報セキュリティプロジェクトに関する業務に従事。

○ 外国の大学を卒業した後,日本の語学学校との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,語学教師としての業務に従事。

○ 経営学を専攻して外国の大学院修士課程を修了し外国の海運会社において,外航船の用船・運航業務に約4年間従事した後,日本の海運会社との契約に基づき,月額約100万円の報酬を受けて,外国船舶の用船・運航業務のほか,社員の教育指導を行うなどの業務に従事。

○ 外国において会計学を専攻して大学を卒業し,日本のコンピュータ関連・情報処理会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の海外事業本部において本国の会社との貿易等に係る会計業務に従事するもの。

○ 国際関係学を専攻して日本の大学院を修了し,日本の航空会社との契約に基づき,月額約20万円の報酬を受けて,語学を生かして空港旅客業務及び乗り入れ外国航空会社との交渉・提携業務等の業務に従事。

○ 外国において経営学を専攻して大学を卒業し,経営コンサルタント等に従事した後,日本のIT関連企業との契約に基づき,月額約45万円の報酬を受けて,本国のIT関連企業との業務取引等におけるコンサルタント業務に従事。

○ 外国において経営学を専攻して大学を卒業した後,日本の食料品・雑貨等輸入・販売会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,本国との取引業務における通訳・翻訳業務に従事。

○ 外国において経済学,国際関係学を専攻して大学を卒業し,日本の自動車メーカーとの契約に基づき,月額約20万円の報酬を受けて,本国と日本との間のマーケティング支援業務として,市場,ユーザー,自動車輸入動向の調査実施及び自動車の販売管理・需給管理,現地販売店との連携強化等に係る業務に従事。

○ 経営学を専攻して日本の大学を卒業し,日本の航空会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,国際線の客室乗務員として,緊急事態対応・保安業務のほか,乗客に対する母国語,英語,日本語を使用した通訳・案内等を行い,社員研修等において語学指導などの業務に従事。

 上述の具体的な事例からも分かるように、技術・人文知識・国際業務ビザは多くの場合、就職先の業務内容と自己の学歴や職歴が一致しなければなりません。

 当ガイドライン中にも記載のある通り、

学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門的技術又は知識を必要とする活動」⇒学歴や職歴に基づいた「技術・人文知識」分野での活動

又は

「外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性に基づく一定水準以上の専門的能力を必要とする活動」⇒外国関連の専門的知識に基づいた「国際業務」分野での活動

である必要があるのです。

企業内転勤

該当範囲

 入管法によれば、企業内転勤ビザの該当範囲は以下の通りです。

 日本に本店、支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が日本にある事業所に期間を定めて転勤してその事業所において行う在留資格「技術・人文知識・国際業務」の活動

 外国にある事業所から日本の事業所に外国人社員を呼び寄せて、一定期間「技術・人文知識・国際業務」の活動内容で仕事に従事してもらう場合、この企業内転勤ビザを申請します。事業所は本店から支店(又はその逆)や、親会社から子会社(又はその逆)等が挙げられます。

 入管法の基準省令によれば、企業内転勤ビザに関する基準は以下の通りです。 

 申請人が次のいずれにも該当していること。
① 申請に係る転勤の直前に外国にある本店、支店その他の事業所において在留資格「技術・人文知識・国際業務」の業務に従事している場合で、その期間(企業内転勤の在留資格をもって外国にその事業所のある公私の機関の日本にある事業所において業務に従事していた期間がある場合には、その期間を合算した期間)が継続して1年以上あること。
② 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。

 つまり、

1. 外国の事業所において1年以上「技術・人文知識・国際業務」の業務経験

2. 日本人と同等の報酬

これら要件を満たす必要があるということです。

 

 ご覧の通り学歴要件は特にありませんが、あくまで仕事内容は専門性のある「技術・人文知識・国際業務」の業務範囲であることに注意が必要です。

技術ビザ

該当範囲

 入管法によれば、技術・人文知識・国際業務ビザの該当範囲は以下の通りです。

 日本の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動

 現在、主に各国の専門料理店勤務の外国人調理師を日本に呼ぶ場合に技能ビザを取得しています(もちろん、他の技能を要する業務も対象になります)。

 

 入管法の基準省令によれば、技術・人文知識・国際業務ビザに関する基準は以下の通りです。

 

 申請人が次のいずれかに該当し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。
① 料理の調理又は食品の製造に係る技能で外国において考案され日本において特殊なものを要する業務に従事する者で、次のいずれかに該当するもの(第九号に掲げる者を除く。)
 イ その技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関においてその料理の調理又は食品の製造に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者
 ロ 経済上の連携に関する日本国とタイ王国との間の協定附属書7第1部A第5節1(c)の規定の適用を受ける者*
② 外国に特有の建築又は土木に係る技能について10年(その技能を要する業務に10年以上の実務経験を有する外国人の指揮監督を受けて従事する者の場合にあっては、5年)以上の実務経験(外国の教育機関においてその建築又は土木に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、その技能を要する業務に従事する者
③ 外国に特有の製品の製造又は修理に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関においてその製品の製造又は修理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、その技能を要する業務に従事する者
④ 宝石、貴金属又は毛皮の加工に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該加工に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、その技能を要する業務に従事する者
⑤ 動物の調教に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において動物の調教に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、その技能を要する業務に従事する者
⑥ 石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削又は海底鉱物探査のための海底地質調査に係る技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において石油探査のための海底掘削、地熱開発のための掘削又は海底鉱物探査のための海底地質調査に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する者で、その技能を要する業務に従事する者
⑦ 航空機の操縦に係る技能について250時間以上の飛行経歴を有する者で、航空法 (昭和27年法律第231号)第2条第18項に規定する航空運送事業の用に供する航空機に乗り組んで操縦者としての業務に従事する者
⑧ スポーツの指導に係る技能について3年以上の実務経験(外国の教育機関においてそのスポーツの指導に係る科目を専攻した期間及び報酬を受けてそのスポーツに従事していた期間を含む。)を有する者若しくはこれに準ずる者として法務大臣が告示をもって定める者で、その技能を要する業務に従事する者又はスポーツの選手としてオリンピック大会、世界選手権大会その他の国際的な競技会に出場したことがある者で、そのスポーツの指導に係る技能を要する業務に従事する者
⑨ ぶどう酒の品質の鑑定、評価及び保持並びにぶどう酒の提供(以下「ワイン鑑定等」という。)に係る技能について5年以上の実務経験(外国の教育機関においてワイン鑑定等に係る科目を専攻した期間を含む。)を有する次のいずれかに該当する者で、その技能を要する業務に従事する者
 イ ワイン鑑定等に係る技能に関する国際的な規模で開催される競技会(以下「国際ソムリエコンクール」という。)において優秀な成績を収めたことがある者
 ロ 国際ソムリエコンクール(出場者が1国につき1名に制限されているものに限る。)に出場したことがある者
 ハ ワイン鑑定等に係る技能に関して国(外国を含む。)若しくは地方公共団体(外国の地方公共団体を含む。)又はこれらに準ずる公私の機関が認定する資格で法務大臣が告示をもって定めるものを有する者

 

*タイ料理人は、5年以上の実務経験を有することが条件になります。

 

 以上をまとめると、

1. 申請者が①調理師、②建築技術者、③外国製品の製造・修理、④宝石・貴金属・毛皮加工、⑤動物の調教、⑥石油・地熱等掘削調査、⑦航空機操縦士、⑧スポーツ指導者、⑨ワイン鑑定等のいずれかに従事

2. 一定期間以上の実務経験(主に10年以上)

3. 日本人と同等の報酬

が要件となります。

 調理師については、「外国において考案され日本において特殊なもの」である必要があるため、例えば居酒屋勤務などは取得対象になりません。

 

 また、申請書に記載する実務経験(例えば10年)については、過去の勤務店から証明をとるなどして本人が立証しなければならないため容易ではありません。

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